ある日、ふと思い出した昔の暖かい思い出。 そんな事を小説にしてみたい! そんな男の場所です。


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「星の海を目指して」
「ジェネレーター…チェック…想定値…クリアー」

フォンブラウンのアナハイム工場、MSハンガーの中。青いパイロットスーツを身に纏った男。コード・ネーム「ブルー・イーグル」は新たな愛機となった「グレイ・ブルー」のコックピット内で、少し嬉しそうな顔でチェックを行っていた。

B「ラジエーター。チェック…ん?…少しバラつきが…あるな…再度調整が必要だな、次は~…」

チェックをもくもくとこなしていくと、一人の男が声をかけてきた。

S「ブルーさぁ~~ん。どうですかぁ?」

コックピットまで少し不慣れな浮遊移動で飛んできたサトウがブルーに問いかける。その声は自信満々な感じがした。

コックピットから上半身を起こし、ブルーはサトウへ言い返した。

B「ああ?少しバラつきが多いなぁ。一応動きはするだろうが、合格点はあげられねぇな」

S「えええ!?」

サトウも狭いコックピットの中に入り、ブルーがチェックした内容を確認すると困った顔になった。

S「ブルーさん…チェック範囲の許容が細かすぎですよぉ~これくらいなら全然問題なく戦闘も可能ですよぉ」

B「文句があるならお前が乗って出ろよ。俺はかまわんぞ?」

S「いえいえいえ!!すすすすぐに調整させます!」

そう言うとサトウはメカニック達に対して怒鳴り始めた。八つ当たりされるメカニック達がモニターからでもわかるほど嫌な顔になっていくのが見えた。

B「おいおい!そんな言い方するな!…すまんなメカニックの皆。最善の状態で出たい。もう一度調整を手伝ってくれるか?」

ブルーの言葉に、先ほどまで怒りがこみ上げていたメカニック達は、「ハイ!」と歯切りのよい返事で、彼に返した。

B「な?人っていうのは協力しあって仕事するもんなの?わかる?」

S「…わかりましたよ!あ~~メカニックの諸君!よろしく頼むよぉ。くれぐれも!!手抜きなど!!しないようにぃい!!」

サトウの言葉が終わる前に、工具が嵐のように飛んできた。無重力空間になれていないサトウだ。もちろんほとんどが直撃だ。

S「いたた!!おっお前達!誰があ!いててててて!!給料を払って…」

B「ん?元をたどれば俺だが?この素晴らしいメカニックの皆には正当な報酬が支払われるよなぁ…なあ?

メカニックの男達が「その通りだ!!」と声を合わせて言うとサトウはそそくさと逃げていった。

もちろん。

逃げる間にも容赦なく攻撃は続く。

最後の1発はエアロックの扉がしまる直前に、まるで彼を追い求める野獣のように飛んでいき…

エアロックがしまった瞬間。

S「いったぁああああ!!!」

ハンガー内にブルーを含めた笑い声が響き渡った。

8時間後。

B「ふぅ…これで全部か。最終チェック!全て想定値をクリアー…皆!ありがとう!」

コックピットから両腕を上げてメカニックに伝えると、メカニックマン全員は歓声でそれに応えた。

恐る恐るハンガーを見ていたサトウもそれに加わる。彼の手には全員分のドリンクがあった。

B「お!気が利くじゃない。そういう気配りが仕事をうまく運ぶんだよ?うんうん」

そう言い終えると、久方ぶりの安堵の息を漏らしたブルーは、トリガーを大事そうに握った。

B「これでまた…前に進める…お前の意思も積んで…どこまでも…な」

誰に語りかけるわけでもない。

自分自身に対してなのか、それとも散ってしまった戦友への言葉なのか。

言葉を発した本人ですら。何故そう言ったのかわからなかった。

全ての作業を終えたメカニック達がエアロックの奥へと消えていく。

サトウもいつの間にかいなくなっていて、かわりに管制室からひょっこりと顔を出していた。

S「どうですか?行けますか?」

B「ああ。申し分ない」

S「了解…では早速ですがテスト飛行と行きましょう」

B「わかった。コースは?」

S「そちらに転送します」

円形モニターの左端に月の形が表示され、半分くらい月が回転すると一つのクレーターで一旦止まった。それはすぐにフォンブラウンを指すことがわかった。

S「全部で月を3週してもらいます。まず一周目は出力をゆっくりと上げてくださいね。次の一周は全力でお願いします。最後の一周ではテスト戦闘として、モニター内に敵機を表示させます。それを各個撃破してください」

B「了解した」

ブルーの言葉を受け取った管制室がいくつかの言葉を言うと、「グレイブルー」の機体の下にあった台座が上へと上がっていく。

S「念のためもう一度チェックをお願いします」

B「もうやってるよ…ジェネレーター、ラジエーターはクリア。オイルプレッシャー…クリア。オキシジェンサプライ…クリア。ライフサポートエクウィップメント…クリア」

上へ上へと上がっていく最中。表示されるチェック項目を全て確認していくと。今までライトの光に包まれていた世界から、漆黒の闇と太陽に照らし出された月面の世界へと変わっていった。

S「あ~~こちらアナハイムコントロール。「ブルーイーグル」聞こえますか?」

B「こちらブルー。受信状況良好。いつでもいけるぞ?」

S「了解。射出まで30秒」

B「了解した。ばっちりと記録とっておいてくれよ?」

S「わかってますよ。ブルーさん始めてのZ系ですから、無理せずに」

B「多少の無理は効いてもらわないと困る。始めっから故障するような腕じゃなかろう?アナハイムのメカニック達は」


S「ふふ、メカニック達が喜びますよ…残り10秒。カウント開始」

脚部とテールスタビライザーが心地よい振動をあげていく。

10

9

8

7

6

出力が上がり始め、独特の高音のエンジン音がコックピット内部に響き渡る。

5

4

3

2

1

B「ブルー・イーグル。グレイブルーZ…出るぞ!」

0

ignition

機体の後ろにあったバーナーガードに、勢いよくブースターからの火が当たっていく。

1機のMSがフォンブラウンから飛び立った。

それは宇宙外で作業している者から見れば、一直線に星の海に飛び立つ彗星のように見えた。


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lateral biography of the Gundam
第1話 「友からの贈り物」

「ったく!!何でわざわざフォンブラウンまで来なきゃいけないんだぁ?」

青いパイロットスーツに身を包んだ大柄な男はフォンブラウンのアナハイム工場内を小言を言いながら進んでいた。

「ままま、待ってください!待ってくださいブルーさん!」

小太りの男が「ブルー」と言われる男を追いかけていた。

「ああ!?そっちで呼ぶんじゃねぇよ。…ったく。サトウさんよぉ、何の用だ?俺は忙しいんだよ!?」

サトウと呼ばれる小太りの男は、息を整えながら彼の問いに答えた。

「はぁはぁっ…ふぅ。ですから貴方に見て頂きたい物があるんですよぉ~」

「わざわざAE本社にまで呼んでかぁ?そんなに重要な事なら何でもっと前に連絡しないんだ!?」

サトウが必死で追いついてきたのを振り払うように、彼はもっと足早に進んでいった。

「じじっ事情が変わったんですよぉ~まさか貴方が来てるとは思わなかったもので…」

やっとブルーのもとまでおいついたサトウは、また息を整えていた。

「…で?会議出席までの間の休み時間を潰してまで!俺が直接見なきゃけないような物なのかよ?それは!!」

サトウとブルーが一番奥にあるハンガーにたどり着いた時、サトウはニヤリと笑いながら彼に答えた。

S「ふふ、きっと…お気に召しますよ」

B「意味深だな。…まぁいい。見せてみろ」

サトウがドアキーの入力を終えると、ブルーの目には信じられない物が立っていた。

B「な!!Z…ガンダムだと!?」

S「これを…見せたかったんですよ。どうです?会議前の休憩の暇潰し以上になりましたかな?」

サトウのしてやったりという顔には腹が立ったが、それ以上に、目の前にあるグレーのZガンダムが彼の目を離さなかった。

B「何故Zクラスがここに?アーガマに搭載されてた奴は大破したんじゃあないのか?」

S「Zクラスはエゥーゴにおいても、アナハイムにおいてもフラッグシップマシンですが…、我がアナハイムとしては、いつまでもスポンサー様がネモで戦っているのは心忍ない。それに…」

ブルーがZを凝視している間に、サトウは彼の眼前にデータを表示させた。

S「3週間前のチャクラ研の話は貴方ならご存知でしょう…」

B「!!そうか!確かあそこには3機のZクラスが配備されていたな」

S「ええ、貴方が出した予算の40%を使用して配備させました」

B「確か結果は…1機撃墜、1機大破、ホワイトのはそのままだったな」

S「ハイ。そしてこの1機はグレイ・ウルフ氏の要望で製作しているものです」

B「グレイの…そういえば奴から催促のメールがかなりきてたな。今奴はどうしてるんだ?」

S「ご存知ないのですか?」

サトウの顔がさきほどまでのニヤリ顔から暗い表情に変わった。

S「彼は…撃墜されたんです。正確にいえば、彼は敵機に体当たりをして…」

B「っな!?なんだと!!??」

ハンガーにブルーの声が響いて、作業中のメカニックの手が止まった。

B「馬鹿なことを言うな!あいつが…あいつが!!そんな…」

S「残念です…貴方とはジャブロー以来からの戦友だったと聞いていました」

ブルーがエゥーゴのスポンサーでありながら戦場に出たのは、自分の信念を貫くためだった。彼は自らMSに搭乗し、グリプス戦役を戦い抜いてきた。その影には、グレイとの出会いと共に戦ってきたことが、今自分がその場に生きていられるという答えだった。

B「グレイ…」

S「彼に渡したバスターZは、彼のパーソナルカラーのグレーではなく。黄色のZでした。こちらで開発した対Bコーティング素材の色が黄色だったためでしたが…」

B「奴らしいな…どうせ「もう1機作り直せ」とか言ったんだろう?」

S「ハイ」

B「レッドのよくわからんシステムを搭載したZのせいもあるだろう?」

S「サイコ・ニュートライザー・システムですね。確かにあれには膨大な予算がかかりました」

B「結果、敵MAは破壊できたが…レッドも大破。システムのデータはパァ。パイロットはMIAか…馬鹿らしい。だったら!!」

S「おっしゃることはわかっています。本日の議題の中で、それが問われることも…」

B「1機のハイスペックマシンよりも、量産機の性能向上こそが勝敗の鍵を握るんだ!…Zクラスなんぞに金を費やす方が馬鹿げてるんだよ…」

眼前に表示されていたZのデータをかき消すと、彼は手すりを強く殴った。

S「…今日貴方にここに来て頂いたのは、これが貴方のMSになるからだという報告をしたかったからです」

B「っく!!」

ブルーはサトウの襟元を掴み、こみ上げてくる怒りをぶつけた。

B「お前は!…俺に…グレイの代わりをしろっていうのか!!?」

S「残酷なようですが!今はまだ敵がいるのです!貴方自身が戦場に立つのであれば!私達にできることは…これくらいしかないんです…よ」

サトウはブルーの怒りの目をずっと見たまま話続けた。

S「今、貴方の乗っているネモでは、貴方の操縦についていけないのです!リックディアスも同等ですよ。私達は何もスポンサーの心配をしているんじゃない!貴方という人物の生存を望んでいるからこそ!この機体を託そうと決めたんです」

ブルーはその言葉を聞くと、サトウの襟元から手を離した。
襟を直すサトウに彼は答えた。

B「…すまん。君等の気持ちも知らないで…だが…俺はZクラスには乗れないよ」

S「何故です!?確かにピーキーで操縦にはクセがありますが、この機体であれば、貴方の力が引き出せる!」

B「…Zクラスは基本的にはガンナータイプのパイロットが乗るべきだ。俺はストライカータイプ。乗りこなせるわけがない…。グレイは生粋のガンナーだったからなぁ。相性もよかっただろうが」

S「OSの変更と機体のセッティングを変更しています。確かに本来Zは射撃による攻撃が主流ではあります。Zの後継機で、現在開発中のZプラスC1クラスも同じですが…このZは違うのです」

もう一度サトウはブルーの横にデータを表示すると、説明を続けた。

S「このZは、Zの機動力と突出した接近戦能力を高めた機体になっています。貴方の戦闘スタイルであるストライカーとして生まれ変わっているんですよ」

B「…」

ブルーが表示されているデータを見始めると、サトウもまた説明を続けた。

S「今までの貴方の戦闘、ジャブロー降下作戦、キリマンジャロ制圧作戦、ニューデリー開放作戦、フィリピン開放作戦、そして宇宙でのさまざまな戦闘記録を貴方のネモからフィードバックし、最適な運動性を引き出せるようにしました。また、本来のZに搭載されていた「バイオ・センサー」により、パイロットの精神状態、身体状態に合わせて稼動できるようにしています。」

B「そうか…だが、武器は…」

S「武器については、本来のビームライフルは「ランス」やサーベルとしても使用が可能ですが、取り回しが利きづらいというデメリットがあったので、ショートバレルとしました。そのため冷却効率が若干下がりましたが、ネモが通常使用するビームライフルより威力は上です。また、特殊兵装として、大型のビームソードを2つ装備させています。未使用時はウィング底面部に固定しており、ウェブライダー形態での使用も可能で、対艦船や対MS用にも使用可能です。」

B「…」

S「貴方しか乗れないのです!貴方のMSなんです!!」

目の前に立つ、グレーのZをみつめたまま。ブルーは言葉を発しなかった。

S「グレイさんの…最後の贈り物なんです…」

眼前に表示されるZの表示。搭乗者のページに見えたグレイの顔と自分の顔。

このグレーの機体は、今、自分のために生まれ変わっている。

それが。

この男の胸の中で広がっていった。

この戦いを生き抜くための力。

戦友の最期の贈り物。

彼は決意した。

B「…グレイからの…贈り物か…」

彼は再び目の前のZを見ると、表示されていたデータを消し、メカニック達に声をかけた。

B「一部の塗装を変えてくれ!後はそのままでいい。頼んだぞ!」

ブルーはサトウの方を向き、両肩を強く叩いた。

B「お前達の心…確かに受け継いだ。俺は…」

サトウの肩を強く握り締め、彼は全ての覚悟を決めた。

B「グレイとお前達の気持ちに応えよう」

彼の言葉を待っていたかのように、サトウは手元にもっていたデータ入力用コンソールに手短に入力を終えると、ブルーの前に新たな表示をした。

S「今からこのグレイZは貴方の機体です。何かつけたい名前などはありますか?」

ブルーはサトウの言葉を聞くと、彼の持っていたコンソールに自ら入力をした。

そして表示された名前。

それはグレイ・ウルフと彼「ブルー・イーグル」の名前を合わせた機体名だった。

機体名変更…承認。

機体名 「グレイ・ブルー」

S「…いい名前ですね。貴方らしい」

B「…こいつで、俺は最後まで見届けてやる。最後まで!な」

彼の言葉に呼応するように、新たに「グレイ・ブルー」と名づけられたZガンダムのカメラ・アイが光った。

B「さてと…」

ブルーはそう言い放つとZとメカニック、そしてサトウに対して敬礼をし、Zに背中を向けた。

B「頭デッカチのスポンサー共と話をつけるかな!」

そう言い終えると、彼はまた足早に進んでいった。

グリプス戦役後、いくつもの小、中規模の戦闘が続く中。

新たなる敵の出現を危惧したブルーを含めた一部のエゥーゴスポンサーの最初の会議がこの日行われた。

今までの量産型機の性能向上、Zクラスの量産計画。そして。

新たなフラッグシップマシンの計画が進められた。

時にUC0088 12月17日

混迷の歴史が、今また動き出した。




















再見…中国
ふとした時に、昔を思い出すこと。
それはどんな人でも経験することだと思う。

高校を卒業し、専門学校を卒業し…

気がつけば今の仕事をしている私。

そんな日常に充実も不満も感じなくなって、生きていくことだけでいっぱいいっぱいだ。

会社の車でいつもと同じ道を走り、いつも聞いているラジオが車内に流れている。

何も変わりはない。

いつもと同じ風景が車のスピードと同じ速さで流れていく。

そして、いつもと同じように仕事現場に到着して、車を降りる。

風に暖かさと湿気を感じる。

「雨が近いのかな」

誰に言うわけでもない。誰が聞いているわけでもない。

ただ言ってみたかっただけ。

「…そうかもね」



「雨って好きだな…水の弾ける音と、全てを流していってくれる気がしてね」

後ろから聞こえる声に、私は懐かしさと嬉しさを込めて話かけた。

「そうか…、俺も雨が好きだな。あの日を思い出すことができるから」

そう言って後ろを振り向いた先には、誰もいなかった。

ただ…

雨の匂いがする風だけが吹いていた。

「…っは…何言ってるんだか…暖かくなって少しおかしくなったかな?」

独り言を言いつつ左ポケットに入っているいつものタバコを取り出す。

「…今まで忘れてたくせにな。都合よく思い出すなんて…な」

私は何を思い出しているのだろう?

でも。

胸の中にこみ上げてくる感情は、暖かくて、懐かしくて…

タバコに火をつけると、白い煙が蒼い…どこまでも蒼く見える空に上がっては消えていった。

「…タバコがうまいなぁ…」

肺の中に入ってくる煙が今では何よりもおいしく感じる。

数年前ならタバコを吸う奴は嫌いだったのに、今ではその仲間になってしまった。

「変わっちまったんだなぁ…俺は…」

時計の針があの日から一体何回一周したのだろう?

変わってしまった自分が、今では「いつもの自分」に思うようになってから一体いくつ雨の匂いを感じてきたのだろう?

そんな事を考える自分自身が、一番変わってしまったと気づいたのは、タバコの先端がフィルターの近くにまで来た時だった。

2007年5月

ふとしたことで思い出した。

人生の中で言えばほんの一瞬の滞在だったのだろう。

だが、私の記憶の中からきっと一生消えることはない思い出の旅。

それは8年前の1999年夏のこと。

ふとしたことがきっかけで旅することになった国での思い出。

私は…、ゆっくりとあの日のことを思い出していった。




さぁ新しい道を歩んでみよう
小説を書いてみたい…
ただそれだけで始めたのがきっかけ。
なんとも馬鹿らしいと思うかもしれない。

でも。

いつか自分が年を重ねて…

「いつか振り返りたい日々」を思い出したくなった時。

ここを見よう。

書いた一言一言がいい思い出になるように。




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